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TBS日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』第3話レビュー 単調になりがちな難しい話を救ったのは・・

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<あらすじ>

牧場経営に悩む加奈子(松本若菜)は、父・剛史(木場勝己)の「庭先取引」へのこだわりに苦慮していた。一方、栗須(妻夫木聡)は山王家の娘・百合子(関水渚)の誕生日会で家の過去を知る。競馬事業部はエース馬の故障で新たな馬探しを始め、耕造(佐藤浩市)と栗須は北陵ファームのセリに挑むが、ライバル椎名(沢村一樹)も同じ馬を狙っていた。

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やや重い説明の回 救ったのは役者の熱量

第3話の舞台は2012年。北海道・日高の野崎ファーム。
かつて日本有数の馬産地だったこの地も、今や経営は厳しく、小規模牧場が多い。国内の伝統血統を守り続けるが、流行の血統には太刀打ちできない――そんな現実が描かれます。
対して登場するのが北陵ファーム。大規模で最先端技術を誇る、日本競馬を牽引する存在(モデルは社台ファームでしょうか)。

驚いたのは、これまで主役級だった馬たちが早々に退場してしまう展開の速さ。
一方で、セリや“庭先取引”といった競馬業界のリアルを、目黒蓮のナレーションが丁寧に解説。まさに“競馬という世界の教科書”的な一話です。
ただ前半はやや説明に寄りすぎて、動きが少なく感じました。セリの場面でもう少し緊張感がほしかったところ。結構見せ場作れるような設定だった気がします。しかし、後半に取っておいたとも取れます。

ちょっと引いてみると、撮影はそても安定感のある、画角もパシッと決まった映像。ケレン味がある。やはり前半は動きがなくて退屈気味でした。

競馬知識の詰め込みが少し気になる回。一言で言えばカタイ。これだけ専門的な話をドラマで描くとなると仕方がないのは理解できますが、解説的な話が多い。連ドラの中にほぼ必ずある状況説明回です。ここは演出家が乗り越えなければならないところなんでしょう。

だが、松本若菜と妻夫木のウェットな芝居と展開がドラマを成立させている。
さらに短いシーンながら、林田牧場の尾美としのりが、わずかな登場ながら存在感抜群。リアルな牧場主像を見事に体現していました。こうした脇を固める役者さんに救われたか。

やはり主役は馬だった

後半、一気にドラマが息を吹き返します。
耕造(佐藤浩市)が馬と触れ合うところを見つける可奈子(松本若菜)「誰にも懐かない馬が・・」、思わず鳥肌。やはり馬が主役のドラマなんです。
加奈子の父・剛史(木場勝己)と酒を酌み交わしながら、競馬に懸ける思いを語り合う場面では、役者二人の“本気の芝居”がぶつかり合い、熱量が画面を満たします。
結構、長回ししてるカットがあったような気がします。切り返しもちゃんと編集されてるけど、佐藤浩市さんの芝居の迫力が伝わり、その緊張感は見応え十分。

第3話 まとめ

  • 日高の小さな牧場がG1馬を夢見る苦労
  • 耕造の“夢の原点”が描かれる
  • 「エリート」北陵ファーム vs 「叩き上げ」日高牧場
  • 多くの人の希望を背負う「ロイヤルホープ」

まだ大きな山場ではないものの、確実に“夢への序章”が動き出した回。
説明回でありながら、俳優陣の芝居と演出の安定感で見応えを保つ。
静かに、確かに、名作の予感を漂わせる第3話でした。

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ひまね太郎
ひまね太郎
ブロガー/サラリーマン
ゴルフとサウナと温泉と辛いものとマージャンが好きな多趣味のサラリーマンです。

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