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『ザ・ロイヤルファミリー』第5話レビュー〜母と子、因縁、そしてダービーへ。物語は「血縁」と「競馬ドラマ」の両輪へ

2106ax001@gmail.com

<あらすじ>

耕造(佐藤浩市)に隠し子が発覚! 栗須(妻夫木聡)から説明を求められた耕造は、相手の女性は元ホステスの中条美紀子(中嶋朋子)で、今は前橋の病院で療養中だと明かす。

栗須は耕造に連れられて美紀子を見舞い、美紀子から大学生の息子・耕一(目黒蓮)の存在を聞く。事情を知った栗須が代わりに美紀子の援助を買って出たことで、耕造と栗須の信頼関係はより強固に。そして、息子の耕一もまた競走馬の世界に魅せられていた。

一方、内心穏やかではない耕造の妻・京子(黒木瞳)がある行動を起こす。

そんな中、デビュー戦で勝利したロイヤルホープと騎手の隆二郎(高杉真宙)は勢いに乗り、チームロイヤルは日本ダービーへの出走を決める・・・。

今回の舞台は2014年から始まる。これまで伏線のように漂っていた“隠し子騒動”の真相が、ついに輪郭を帯び始める。
いやしかし…個人的に「中島朋子が愛人役」というのはどうしても“蛍”の印象がちらついてしまう。『北の国から』の影響力、恐るべし。

この第5話は、明らかに“母親(女性)”をめぐるエピソードが中心軸だ。


■ ダービーへの王道ステップ

物語としても、競馬ドラマとしても重要な回

ホープが挑むのは芙蓉ステークス、そして東スポ杯。
3歳クラシックへ向けた、まさに王道中の王道ローテーションだ。新馬戦から3連勝。
「結構早めの成長をする馬なんだな」と思わされる仕上がりの早さで、着実にステップを踏んでいく。

ドラマはここで“競走馬の成長物語”としてのリアリティが一段深くなる。
東スポ杯を扱うドラマなんて、なかなかない。


■ ロイヤルハピネスの秘話

北海道で芽生えた因縁

耕造がかつて美紀子(中嶋朋子)を北海道に連れていき、馬を選ばせた――
それがのちにホープへとつながる始まりだったという“秘話”が語られる。

この因縁めいたエピソードは、ロイヤルホープという馬を“血統や才能”以上の存在に押し上げる。
ホープは偶然ではなく、必然として耕造の人生に入り込んでいた。
ドラマのタイトル「ロイヤルファミリー」が、馬と人を含めた“家族”の意味だと気づかされる。


■ 翔平の夢、佐木を追う少年

競馬学校という青春の影と光

翔平の「ジョッキーになる夢」が描かれるパートは、競馬ドラマに欠かせない“次世代の芽”を感じさせた。
佐木を追い越すため、競馬学校に入り、そしてサインまで求める。

この行為は憧れ以上に、“未来の自分と向き合う儀式”のようにも見える。
競馬学校という場所が、勝負師の青春と悔しさを凝縮した空間だということを、短いシーンでもしっかり伝えてくる。そしてこのドラマが大河ドラマであるということ。翔平はいつかロイヤルの馬に乗るはず。


■ 「すごいよな、母親って」

妻夫木聡が涙ぐむ理由

妻夫木聡演じる栗須が涙ぐみながら漏らすこのセリフ。
ホープの物語でも、隠し子騒動でも、母をめぐる感情でも――
“誰かを守るために嘘も傷も抱え込む母親”という存在に、栗須自身が心から共鳴しているのがわかる。

演技としての繊細さが光る場面だった。


■ 本妻 vs 愛人

黒木瞳 × 中島朋子 の静かに緊張感が満ちた対面

耕造の妻・京子(黒木瞳)と、美紀子(中嶋朋子)の直接対決。
「本妻と愛人」という、昼ドラのような強烈な構図を扱いながらも、ドラマは過剰な泥沼にはせず、どこか品のある緊張感で描き切る。

視線、間、空気の沈黙――女優2人の“静かな火花”がとにかく見応えあった。


■ オーナー同士の邂逅

佐藤浩市 × 沢村一樹の圧巻芝居

耕造(佐藤浩市)と椎名(沢村一樹)の邂逅は、この回の“役者見せ場”のハイライト。
挑発的に語る耕造に対し、いつもは感情を見せない椎名がついに本音を漏らす。

「あの時のスタンドの歓声を私は忘れない」
「もう2度とロイヤルホープには負けない」

声を荒げるわけではない、ただ表情だけで宿る強い意志。
沢村一樹の“重さを秘めた静の演技”が素晴らしかった。


■ ロイヤルホープ、ついに日本ダービーへ

競馬ドラマとしてスイッチが入る瞬間

皐月賞16着でも、オープン馬として賞金は足りている。
距離適性は? 長い方がいいのか?
いくつもの疑問は残るけれど、
「日本ダービーに出る」
――この事実だけで胸が熱い。

ここからドラマは一気に“本格競馬編”へ突入する気配がある。


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■ 妻夫木聡という軸

前話での物足りなさが、一気に“必然”に変わった

前回まで「妻夫木聡の芝居、なんか物足りない?」と思っていた。
しかし今回、その理由が腑に落ちた。

栗須という人物は、激情の人ではなく、“馬と人の橋渡し”として存在するキャラクターだったのだ。
派手さではなく、寄り添い、支え、繋げる。
その静かな強さがようやく物語の中心に浮かび上がってきた。

ロイヤルファミリーは、彼なくして成立しない。
今回でそれがはっきりした。

■ まとめ

母、愛人、家族の秘密。
そして競馬の王道レース、ダービーへの道。

第6話は“人間ドラマ”と“競馬ドラマ”がようやく同じ速度で走り出した回だった。
次回、ホープの運命がどう転がるのか。
もう目が離せない。

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ひまね太郎
ひまね太郎
ブロガー/サラリーマン
ゴルフとサウナと温泉と辛いものとマージャンが好きな多趣味のサラリーマンです。

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